【すぐわかる日本の概要】日本の文化 国宝

ここでは、日本の文化の中から、国宝について記載しています。

国宝「源氏物語絵巻東屋」 徳川美術館より
国宝「源氏物語絵巻東屋」 徳川美術館より

国宝とは?重要文化財とは?

日本の国宝とは、文部科学大臣が有形文化財のうち重要なものとして指定する「重要文化財」の中でも、特に価値が高いものとして指定されたものです。

大きくは、建造物、美術工芸品(絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書、考古資料、歴史資料)に分類されています。

国宝の指定件数は、建造物:227件美術工芸品:897件合計1124件です。(2020年10月1日時点)

以下に国宝の例をいくつか挙げます。

国宝(建造物)

建造物について、神社、寺院、城郭、住宅に分類していくつか例を挙げます。

神社
東照宮 陽明門(栃木県)
出雲大社 本殿(島根県)
厳島神社 本殿(広島県)

寺院
中尊寺 金色堂(岩手県)
清水寺 本堂(京都府)
法隆寺 金堂・五重塔他(奈良県)

城郭
姫路城 天守閣(兵庫県)
松本城 天守閣(長野県)

住宅(城郭の御殿、社寺の書院、客殿など)
慈照寺 銀閣(京都府)
二条城 二の丸御殿(京都府)

その他の国宝や詳細をご覧になりたい方は「文化庁 国指定文化財等データベース」をお勧めします。

国宝(美術工芸品)

絵画

古墳壁画
唯一の国宝指定壁画として「高松塚古墳壁画」があります。

仏画・垂迹画
「仏の涅槃図」、「曼荼羅図」などがあります。

祖師図 宗派を開いた人(祖師)を描いたもの
「慈恩大師像」、「聖徳太子及天台高僧像」、「親鸞聖人像」などがあります。

大和絵・絵巻 主に平安時代の国風文化の時期に発達した日本的な絵画
「源氏物語絵巻」、「鳥獣人物戯画」などがあります。

彫刻

国宝に指定されている彫刻は、全て仏教・神道関係のものです。
そのほとんどを鎌倉時代以前に作られた仏像が占めており、奈良の大仏、鎌倉の大仏などがあります。

工芸品

国宝に指定されている工芸品は、刀剣、甲冑、陶磁器、金工、漆工、染織、その他(古神宝類など)に分類されています。
そのなかでも「刀剣類」が全体のほぼ半数を占めています。金工は梵鐘、仏具など、漆工は硯箱、手箱など蒔絵と螺鈿を併用した作品が多くみられます。
刀剣では「三日月宗近」などが知られています。その他の古神宝類として、厳島神社、鶴岡八幡宮などに奉納された衣服調度類で、染織、漆工、刀装具などがあります。

書跡(しょせき)

書跡とは、書道史上の遺品のことで、次のようなものがあります。
「宸翰(しんかん)」:天皇自筆の文書
「和漢名家筆跡(わかんめいかひっせき)」:日本と中国の有名な書家によって書かれた名筆

典籍(てんせき)

典籍とは、仏教経典、物語、和歌集、歴史書などの著作物のことです。
平安時代の「古今和歌集」などが知られています。

古文書

歴史上、特定の他者に意思を伝えるために作成された伝達手段のことです。
この分類で国宝に指定されているものには、手紙や日記の他に、系図、石碑なども含まれます。
空海(弘法大師)の書状である「弘法大師筆尺牘三通(風信帖)」などがあります。

考古資料

縄文・弥生・古墳の各時代の出土品のほか、経塚遺物や墓誌などが国宝に指定されています。
「火焔型土器(縄文時代)」、「漢委奴国王印(弥生時代)」、「埴輪(古墳時代)」、「普済寺の石幢(平安時代)」などがあります。

歴史資料

比較的新しい分類であり、2000年に初めて物件が指定されました。2020年10月1日時点で指定物件は3件です。

慶長遣欧使節関係資料(仙台市博物館蔵)
琉球国王尚家関係資料(那覇市歴史博物館)
伊能忠敬関係資料(伊能忠敬記念館)

[参考]
文化庁 国指定文化財等データベース(https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/index)

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