ここでは、日本の文化の中から、伝統的なスポーツについて記載しています。
古来より引き継がれてきて、現代でも親しまれている代表的なスポーツを取り上げています。
日本の伝統的なスポーツ
相撲
円形の土俵の上で、2人の力士が廻しのみを身に着けて組み合い、相手を土俵の外へ出すか、相手の足の裏以外を地面につければ勝ちとなる格闘技です。
江戸時代より庶民の娯楽として広まりましたが、元々は日本固有の宗教である神道に基づいた神事や祭りとして行われていたと言われています。そのため、現在でも日本各地で平和や豊作・大漁などを祈り、神に捧げる奉納相撲が行われています。
神事としての性格があるため、力士による一連の所作にもそれぞれ意味があり、例えば、四股を踏む（足を高く上げてから踏み下ろす）のは、地中の邪気を払うという意味があります。
現在のように馴染みのある職業としての力士が登場するのは江戸時代です。
現在、大相撲が年に6場所行われています。2か月毎に開催され、1,5,9月場所：東京両国国技館、3月場所：大阪府立体育館、7月場所：愛知県体育館、11月場所：福岡国際センターにて行われます。
1場所は15日間で行われ、勝利数の一番多い力士が優勝となります。
柔道
投技（なげわざ）で相手を仰向けに投げ飛ばすか、固技（かためわざ）で相手を抑え込むことで勝敗を決める競技です。柔道着を着用し、畳の上で行われます。
投技の強さと速さ、固技の秒数や技の効果によって、「一本」「技あり」「有効」の判定が行われます。「一本」を取ると勝利となります。「技あり」を2回取っても合わせて「一本」と見なされます。
起源は、江戸時代の柔術から発展し、嘉納治五郎が1882年に講道館で柔道を創始したとされています。「精力善用」「自他共栄」を基本理念として、勝利至上主義ではなく、身体と精神の鍛錬と教育を目的としています。
柔道は、1964年の東京オリンピックから五輪正式種目となり、現在では世界約200か国で行われる国際的競技になっています。
剣道
防具を身につけ、竹刀（しない）で相手の防具の決められた箇所（面、喉あて、小手、胴）を打ったり、突いたりする競技です。板張りの床の上で裸足で行います。
充実した気勢かつ正しい姿勢で、打つ、もしくは突くことで「一本」となります。三本勝負では二本、一本勝負では一本を先に取った方が勝利します。
日本古来の武術である剣術の稽古が起源とされています。江戸時代に、剣術の稽古の際に、割竹刀（わりじない）という「分割した竹をまとめ合わせて形作った刀」を使用するようになりました。この竹刀による稽古を競技化したものが、剣道の起源とされています。
剣道も稽古を通じて心身を鍛錬し、人間形成を目指す武道です。
その他の伝統的なスポーツ
その他の伝統的なスポーツについて、いくつか記載します。
武道や格闘技に分類されるものが多くあります。
・空手道：拳足による打撃技により相手を倒す武道・格闘技
・合気道：合理的な体の運用により相手を投げ・押さえることを中心とした武道
・弓道：弓で矢を射て的に当てる所作を通じて心身を鍛錬する武道
・居合道：日本刀の抜刀から納刀までの一連の動作を通じて心身を鍛錬する武道
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